【タルムード】藤田田著『超常識のマネー戦略』要約
2020/11/18
情報
ビジネスは科学だ。
湯浅は、Aiという言葉がこれほどメジャーになる前、データ分析が、データマイニングと呼ばれていた時代である10年前に、重回帰分析をビジネスに利用していた。それから、はるか24年前に、今から34年前からだなんて、Windows95が発売される9年前からだなんて、藤田田さんという人物がいかに、時代の先見性があったのかということの証明である。
世の中は刻々と変化していっている。昨日正しかったことが、今日も正しいとは限らない、今日は間違いかも知れない。先人が、常に正しいとは、限らない。
世の中は常に新しく変わっていくから、常に仮説を立てて実証していく。
モノゴトの判断を下す場合には、3通りの判断を想定して、選択して、決断するとよい。その判断の仕方は、訓練によってのみ、積み重なる。
判断力を養うためには、予測をする力を鍛える。
情報を集めるだけでなく、その情報を、整理して、自分でどうやって判断するかが重要である。
雑学やデータからの情報を元に、未来を推測する。
仕事
自分が万能だと思ったら、仕事は発展しない、いつでも、自分は1年生だと考える。
社会人になってからの勉強が重要になってくる。
傍観者ではいけない、どんな仕事でも、当事者になる。
理不尽が起こっても、これが自分の仕事だと考えると、嫌なことは何もない。
仕事でも商売でも、間違いに気付いたら、即修正する。人生で、コレが1番いい方法だとか、この道をまっすぐに進めばいとか、そういったルールはない。その都度、進路を少しずつ修正しながら進む。
仕事は、生活の目的ではなく手段であり、人間が生きていくための手段であり、金儲けの手段である。
人間の人生の目的は、夢を叶えることである。
夢を持ち夢を追いかける人生こそが楽しい人生である。夢を描き、それを達成したときの充実感と喜びは、夢を描いた者でなければわからない。夢が大きければ大きいほど充実感と喜びも大きい。
ビジネス
うまい儲け話などない、まわり道に見えても、一歩一歩が確実である。
同じ条件下であれは、ビジネスに投入した時間が多い方が勝つ。
ビジネスマンは、ビジネスのプロだから、24時間ビジネスオンリーでいかなければならない。
経営者には、「私」は存在しない、「公」しかないから、公私混同はありえない。24時間勤務時間である。
よい経営者は、よい判断をする。
ビジネスも、1つの理由で成功していると、危険である。細かいことの積み重ねを怠らないことが、成功の秘訣である。
不安は誰もが生まれた時から持っているもので、不安のない人生なんかない。
成功が約束されたビジネスなどは存在しない。成功を信じ、過去の成功を糧に、成功を目指して、前進する。
ビジネスにおいて、GIVEは、中途半端ではいけない、相手が驚愕するほどのGiveをして、はじめて相手の心を動かす。日本の以心伝心ではいけない。
会社
どんな会社でも、世の中の変化に対応していくには、変えていく必要がある。
社員に会社の経営に参画していると言う自覚を抱かせることが、積極的に働こうという意欲を起こさせ、会社のメリットになる。
誰が見ても無能極まりないという社員でも、本人は一生懸命に仕事をしている。
マインド
常識は常に変わっている、固定した常識などは存在しないから、常識に拘る人は、常識に殺される。
人生は、ノウハウを積み上げ、一歩一歩コツコツと進む。
成功するには、積極的な姿勢を常に取り続ける、消極的な生き方では負ける。
ピンチのときに何もしなかったら、破滅する。視野を広げ、あらゆる角度から眺めようと努力すると、世界が広がり、ピンチの脱出方法がわかる。ピンチを脱出して振り返ってみると、自分では絶体絶命だと思っていたのが、そうではなかったことに気付く。
悪いことは、永久に続かない、夜が明け日が昇ってくるように、いつかは終わる。
もう終わりだと思っても、なお挑戦する、それが人生である。そういう精神で事実を捉えていけば、絶対に失敗はない。終わりではなく、そこが新しい人生のはじまりだと考える。終わりではなく、終わりだと思った時がはじまりなのである。
目標
常に目標を掲げ走り続けていると、油断の付け入る隙がない。守りに入ると、油断して、足元をすくわれるかもしれない。目標を掲げ、自己暗示をかけて仕事していく。目標は、達成できるかを詳細まで検討、計算、予測して、実現可能なものにする。
1週間のプラン表を作って計画的に過ごす。1日の時間配分を最適化する。
時間
時間が貴重になってきているから、貴重な時間を有効に使う方法が売れる。どんなものでも、簡単で便利なものが売れる。
貴重な時間も生活のためではなく、娯楽に使うようになる。
自分の身につけるものではなく、自分と家族の楽しみにお金を使うようになる。ブランド品ではなく、行動や遊びが、一流かどうかが問題となってくる。
日本人
日本人には、モノの考え方に、一つの考えで通る最大公約数的な考えがあるのだ。日本人の行動パターンは、全てを統一しようとする傾向がある。ビジネスも同様である。商品によっては同じものがヒットしていく。一つのパターンを押していけば成功する。今あるものの中からヒットが生まれる。今あるものの中から、ちょっとした改良を加えて、ヒット商品を生み出していく。今ある商品を、使用する顧客が、より便利だと思うものにすることで、ヒットする。
アメリカと日本の違い
アメリカは資本主義国家である。したがって、資本主義の発展を助長するための法律がある。「経済を優先させ、資本主義を前進させるのだ」という考えが徹底している。ビジネスを優先させることを国家が認めている。だから、世界中の投資家や投資機関はアメリカに投資する。
一方で、日本の場合は、資本主義国家でありながら、資本主義国家なのか社会主義国家なのかわからない政策が多い。国の方針がアメリカのようにはっきりしていない。アメリカのように資本主義を助長する政策をとろうとしない。ビジネスを保護し、助長するのではなく、逆に痛めつけるような政策をとったりする。これでは国は発展しない。
藤田田流投資
人生には、先生もいなければ上役もいない。学校では先生が決断を下し、会社では上役が決断を下す。しかし、人生では決断を下すのは自分自身である。
金、地金が、2,000円/gを割ってきた。高いときには8,000円/gしていたから大変な安値である。金もそこまで下がると、誰も見向きもしない。ところが、2,000円割れは、買いのチャンスなのだ。こんなチャンスは何年に1回しかない。
しかし、大きなチャンスだとわかっていても、下がってくるときには買いにくいものである。しかし、儲かるか儲からないかは、そこで買うかどうかで決まってくる。上がりだしてから買ったのでは、あまり儲からない。決断して、買うべきである。ところが、その決断をできない人が多すぎる。そこで金をつかむ人とつかめない人に分かれてくる。
ドルにしても、円高ドル安が買いのチャンスである。ドル安がこのまま進行して、1987年は1ドル100円になるかもしれないという人がいる。そういった極端な話が出てきたときは天井である。
株にしても、500円で買った株が1,000円になると、2,000円までいくかもしれないという話が出る。そうすると、その株は天井なので、即座に売る。
株に手を出している人は、下がると売り、上がると買う。結局、天井で買って底で売る。これでは儲からない。そこが素人の下手なところだ。その逆をいく。
人生は波動を描いている。だから夜の次は朝で、朝の次は夜だ。ところが愚かな人は、いつも夜だと思い、いつも昼が続くと思っている。そこに失敗がある。人生のリズムを利用していけばいいのだ。
投資というのは、当てにしないカネで行う。生活費を流用したり、返済期限つきのカネを投資に使ってはいけない。しばらくは必要ないし、それを使ってしまっても他人に迷惑をかけないという、そんなお金でしなければならない。生活費の一部をまわしたりすると、あせりがでて、うまくいかない。どんなささやかな投資でも、投資にまわしたカネは当てにしないという態度が必要である。
金の使い方
金の儲け方というのは、金の使い方のことと同じである。
1億円の金を動かす人と、1000万円の金を動かす人は違うのである。1000万円の金を動かす方法を知らない人が1億円の儲けを狙うから、失敗するのだ。
1000万円の金を動かせる人は、1000万円の金を動かせばいい。1億円の金を動かせる人は、1億円の金を動かせばいい。
両方に共通の儲かるルールは存在しない。1000万円を1100万円に増やすのと、1億円を1億1000万円に増やすのでは、同じ10%でも、増やし方が違うのだ。
金儲けの世界で、1万円の金を使える人に1億円を使えと言っても無理である。1万円から、はじめて使い方を訓練していけば、やがて1億円が使いこなせるようになる。
昨日から今日ではなく、明日から今日を先読み
これまで、自分の判断は自分の経験に基づいて行ってきた。つまり、昨日から今日を見て、明日への方針を立てていた。しかし、それでは正しい方針は立てられない。明日から今日を見なければ、誤った方針を立てることになりかねない。
昨日から見た今日と、明日から見た今日では、同じ今日でも違ってくる。
人間は、常に将来に立って現在を見るというトレーニングをすべきなのである。
過去から明日を見るのではなく、将来の変化を予測し、そこから今日を見てシュミレーションする。
「人間社会の将来はどうなるのか?」
「文明はどう発達していくか?」
人間は、保守的で、どうしても自分の歩んできた道だけが正しいと思いがちである。しかし、それは、じつは、大間違いなのである。そんな考え方が、結局、人間をいつまでも今のレベルに留めている元凶なのだ。
人間ひとりの経験なんかたかが知れている。自分の歩んできた道が正しいという観念から抜けられないと、「若い人を見ると間違っている」と思ってしまう。しかし、若い人のほうが正しいのかもしれないのだ。「若い人の考え方が、明日の世界の考え方になるのではないか」と思考しなければならない。
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