平等な格差社会と幸福の価値観と
2020/9/17
平等な格差社会
人は、すべての人が ” 平等 ” に扱われるべきだ という本能がある。人種差別でたくさんの血が流れるのも、バックパッカーがぼったくられたことに延々と文句をいうのも、おじさんがコンビニでキレているのも、おばさんがスーパーで店員に当たっているのも、同じ人として平等に扱われていないと感じるからだ。
” 平等 ” が本能の価値観なら、この格差社会が存在する理由は何だろうか?それは、” 格差 ” もまた、本能の価値観である からだ。保育園や幼稚園で、子どもたちを集団で遊ばせるとごく自然に階層が生まれ、リーダーが決まる(特に、男の子にこの傾向が強い)。人は、相手と自分の関係を測り、無意識のうちに支配と被支配の関係を築く。それが、” 格差 ” の正体である。
人の耳には、500ヘルツより低い周波数は意味のない雑音(ハミング音)としか聴こえない。人が会話をすると、最初はハミング音の高さが人によって異なるが、そのうち全員が同じ高さに揃う。人は無意識のうちに、支配者にハミング音を合わせるのだ。
声の周波数分析は、アメリカ大統領選挙のテレビ討論でも行なわれている。1960年から2000年までの大統領選挙では、有権者は一貫してハミング音を変えなかった候補者を常に選んできた。選挙せずとも、討論のハミング音を計測するだけでどちらが勝つかはわかる。
無意識下の支配・被支配の関係は、ヒエラルキーの中でしか生きられない社会的な生物の運命 である。人は被支配者に甘んじているわけではなく、チャンスがあれば、支配者の座を狙っている。一方で、社会的な生物である人は、一人では生きられないのだから、社会のルールを守りながら生きていくしかない。
平等な格差社会を生き抜く術
人は、” 平等 ” という本能の価値観の中で、” 格差 ” という現実に向き合わなければならない。 格差社会だと嘆いていても、何も変わらない。被支配者から、支配者へのシフトチェンジである。歴史を振り返ってみても、現代ほど、シフトチェンジが容易な時代はない。スマホ1つで、誰でも、支配者になれる。そして、いつの時代も、普遍の論理がある。支配者になるために必要なことは、たった1つのことしかない。
行動 である。
被支配者であることから脱却して、支配者を目指すのだ。被支配者とは、会社で働く労働者である。労働者は搾取されている。支配者という株主に。
『支配者に、俺はなる。』ルフィーばりに。
投資をして株主 になって、起業して株主 になって、それが支配者への道、平等な格差社会を生き延びる術。
幸福の価値観
すべての 生物の遺伝子は、子どもを残す ようにプログラムされている。現代の先進国は、少子化が進んでいることからもわかるように、人は、意識的に子どもを作らない。愛情は、オスとメスの関係を安定させ、より多くの子どもが育つ環境を作るための進化の仕掛け だった。
ところが、避妊の技術が開発されたことで、セックスの快楽を生殖と切り離すことが可能になった。セックスが生殖と切り離されたことによって、進化の仕掛けであったはずの愛情は、セックスの快楽だけを得ることに終始し、子どもが必要でなくなった。
遺伝子のプログラムの始動は、コンドームやピルという現代兵器に制御された。子どもは、選択世界の住人となった。
遺伝子のプログラムや子どもの話しは複雑であるけれど、そもそも、人は子どもを作ることを目的に、生きているわけではない。生きる目的は、幸福 になることだ。
幸福になるためには、初期設定の遺伝子のプログラムを使うのではなく、自分で、プログラムをインストールするしかない。スマホのアプリのように、自分が好きなアプリをインストールするように、自分が幸福だと考える価値観をインストール する。
幸福の価値観を使ってみて、幸福なら、使い続ければいいし、幸福でないのなら、その価値観を削除して、新しい幸福の価値観を探せばいい。
人ごとにスマホの画面が違うように、インストールしているアプリがそれぞれ違うように、幸福の価値観はパーソナル化してきている。
現代の幸福は、自分に合う幸福の価値観を見つけ出し、それをアップデートし続けること でしか見つけ出せない。
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