【本要約】これからの生き方
2021/12/23
人生
自分らしく
人生には、どうしても自分の「これからの生き方を問い直すべきタイミング」が存在している。
人は、老い、身体を壊して、死に向かう。だから、過去の生き方を振り返ることではなく「これからの生き方」が重要になる。「自分がどうやって生きていくか」である。
私たちは「お金が大事である」ことは理解しながらも、それでも「もっと大切な何かを見つけたい」と思っている。
知識には限界がある。
想像力は世界を包み込む。
アインシュタイン
世の中には、誰でもできるけど、誰もがうまくはできないことがある。好きなことだけで生きていく道こそ、とてつもない高い技術が必要である。
まだ、それを見つけていないのなら、探し続けなければいけない。
スティーブ・ジョブス
どの世界にも、超一流の人間と一流の人間がいる。その差は何か?
それは、生き方を体現している。クリエイターにとって「作ることは生きることそのもの」である。単なる職業ではない、生き方そのものである。
生き方
・価値観とは、自分にとって大事な要素を強く優先順位付けしたものである。
・習慣とは、日々の連続した時間の使い方を指している。
「人は言葉で嘘を付くことができても、長期目線での行動=習慣では決して嘘が付けない」というのが、真理である。人間の本性は、苦しいときにこそ出る。
「自分がもし何者かになりたい」「どこかの領域で一目置かれる人物になりたい」「誰かを真に支えられる人になりたい」そう思うならば、人生のどこかで孤独になる時間を許す必要がある。
「他人と違うこと」「自分の信じた道を行くこと」「過去ではなくこれからの生き方を決めること」「悩みながら決断すること」これを選ぶとき、誰もが孤独・不安になるものだ。なぜなら「過去と決別する必要があるから」である。あるいは「自分の弱さと向き合わなければならないから」である。
「その孤独になる時間を支えてくれる」のは、他人でも友人でもなく、やはり「自分」であり、「自分の感性を信じられるかどうか」だ。
それは「生き方」であり「論理では完全には証明することはできないもの」だ。
感性
技術を身に付けるためのマニュアルは世の中にたくさんある。しかし、感性を武器に変えるマニュアルはない。
どんな世界でも一目置かれる存在の人は、独自の感性を成果に変えることに長けた人である。大成功した起業家も悩んでいる。悩むことや自分の感性に基づいて苦しむことは長い目で見ると財産になる。苦しんだ経験や悩んだ分だけ、自分を救う武器となる。
感性を磨くためには、体験を観察し、違いに気付いていくことだ。
やりたいことを実現できる人、キャリアで成功できる人というのは、自分のことをよく知っている。自分自身の強い面と弱い面の両方とたくさん向き合ってきた分だけ、自分が1番心地よい状態、1番得意な戦い方を理解している。主観的に体験したことを客観的に分析することの繰り返しである。
感性を磨くメリットは、自分の人生に熱中するモノを見つける確率を高めることである。「自分が大事なモノを、見つけられるかどうか」は情報量以上に「その情報を自分の感性が掴めるかどうか」である。感性とは、自分に必要な情報を見つけるためのアンテナのようなモノである。
価値観
好き嫌い
職場での衝突や、人との衝突というのは「価値観の違いによって起きている」ということだ。
人間の好き嫌いは、二階建てできている。
- 身体的な好き嫌い
衣食住と深く関連していて、お金によって解決できる。 - 思想的な好き嫌い
職業観や生き方に紐付いていて、お金によって解決できない。
思想なので、論理的な答えがない。
仕事の価値観
自分と他人は違う人間であるから、価値観が違う。仕事への価値観が異なる人と協働するにはどうしたらいいのか?
・自分の価値観を要素に分けて理解し、覚えておく。
・相手の価値観との共通部と、それ以外を確認する。
身体的な好き嫌いは、お金で解決できても、思想的な好き嫌いは、抜本的に仲良く交わることが難しい。これは真実あり、何より歴史が証明している。常に「自分が正しい」という考えを持つ人は存在し、その人たちは、他人に自分の考えを強要しようとしてきた。人類がたくさん繰り返してきた、戦争の歴史、宗教の対立などを考えるとわかりやすい。
本質的には、働く理由は、
- 完全に一つのものが、まとまってドスンとあるものではない。
- 複数の価値観が構成されており、要素に分かれているものだ。
経営者
起業家 ( 経営者 ) というのは、ある意味でわがままな存在であり、多くを求める。周りの人からすると、過度な要求に見えるかもしれない。しかし、その要求が、新しいものを作り出すエネルギーになり、この世の中を変えて来た側面もある。「新しいモノを作る」というのは、過剰なエネルギーを必要とする。
従業員
働いている人々は、実際には、やりたいこと、作りたいことなんてない。だから自分のそれ以外の部分『装飾』が気になる。肩書きを気にするしかない。
- どういう会社に勤めているか
- どれくらい出世したか
- 年収がいくらか
だけど、やりたいことや、作りたいことがあるなら、それを作ることは、本当に苦しくて、絶望的に、孤独な戦いである。
価値観の棚卸し
仕事で100%満たせないことは、分散して満たすことが必要だ。自分の前提となる価値観は、年齢やライフステージに応じて少しずつ変化していくモノだ。今の時点で大事なモノであっても、ライフステージに応じて、時間と共に変化していく。だから、大事なことは、未来ではなく、今の価値観を明確にする、そして、定期的に自分の価値観を棚卸し、少しずつ分散させていく。
- 智 = 知恵
・頭の良さだけではなく、知識や経験
・「どれだけ仕事に工夫をもたらすことができるか」を表す、技術やスキル
知恵が十分でないと、物事を見分ける能力が不足する。 - 情 = 情愛
・一緒に働く人のことを想えるか
・利他的になれるか
・情を持って後輩を可愛がれるか
リーダーシップなども含まれる、人間的な魅力である。 - 意 = 意志
・どれだけ強い気持ちを持っているか
・どれだけ強い向上心を持ち続けられるか
・「自分がこうしたい」という気持ちを持っているか
渋沢栄一の論語と算盤によると、この3つは、どれも必要なもので「一つでも欠けていると、資本市場では長期的に成功できない」という。
価値観が問われるのは、苦しいとき、成功したときだけではなく、人生に於けるすべてである。価値観こそが行動の指針である。人生のゴールとは、自分の人生の生き方に悩み続けながら、進んで行くことでしかない。
経営
・職人はモノを作る。
・経営者は職人という人を作る。
いいモノ以上に、人が育つのには時間がかかる。
・厳しいだけでは、人は育たない。
・厳しさと優しさ、その2つがないと、人は付いてこない。
モノづくりは、人づくりだ。
「人に期待する」とは、どういう意味だろうか?
仕事をしていると、期待という言葉の意味と向き合わないといけない場面が必ず出てくる。
- 期待は、人を動かすエンジンにもなり得る。
- 期待するから、ときに裏切られ、ときに自らにも深く失望する。
人は「自分に期待を持ちえるかどうか」で目の前の一歩への執着心が変わる。それは、ときに、自分への過度な期待に見えるときがある。しかし、執着心が大きなチャンスを掴むときもある。
人は「自らや他人に期待するから、ときに期待が育ち、ときに期待が裏切られた」と感じるのだ。
ボブディラン
努力してもどうしても敵わないこともある。
圧倒的な才能がある人がいる。
何でも1番になれる訳じゃない。
・経営するということ
・職人として生き続けるということ
それは、いったい「何と向き合う」ということなんだろうか?
ブリジット・バルドー
誰もが、自分みたいに「自分が信じるものに一直線」って生きているわけじゃない。清濁併せ呑みながら生きている。しかし、そんな強い思いを持っている人はいない。みんな器用に生きているだけだ。
ゲーテ
経営者は、わがままな生き物だ。
自分の職場に満足がいかないことがあると、不満を言ったり、転職したりする。でも、経営者は「だったら自分で作るが」と思う。結局、これが、経営者という生き物である。
職人の仕事も同じである。「どんな職人が伸びるか」というと、根がワガママな人である。ワガママといっても、ただのワガママじゃダメで努力や勉強もしないといけない。
「自分が欲しいモノがないから、創り出そう」と、試行錯誤するのが、職人である。
作家が本を作るのは、有名になりたいからとかお金を稼ぎたいからと思われることもある。しかし、有名になりたいとか、お金を稼ぎたいだけなら、作家ほどコスパが悪い仕事はない。本は、ほとんど売れない。それでも本を作るのは、自分が読みたいような本が、世の中に残したような本が、この世にないからだ。ワガママなのだ。
職人は、相手が「作り手側の人間なのか?」「消費する側の人間なのか?」を見極めている。
- 職人は、いくらいいモノを作っても、消費され、いつかは消えてしまう。
- 人を育てていくと、職人となって、ずっと残っていく存在となる。
- モノよりも、人を作る方が、社会的価値を大きくできる。
経営者になる職人は、ケチである。ケチとはお金を稼ぐことに執着がある。売れるモノを作るのは才能の側面もあるが、利益を出すことは技術であるから、学ぶことができる。
経営の世界では「自分で決めた回数こそが、ビジネスパーソンとしての成長を決める」という格言がある。「難しい決断を何回してきたか?」「どれだけ悩んで自分で選択してきたか?」それが多いほど成長できる。
仕事
誰かを幸せにすることで得たお金は、どういった機能があるのか?お金の本質とは何か?
もっと言ってしまえば、1番嫌な選択肢をすぐに捨てることができる。例えば、お金のためだけに働く。だから、自分が自立しておくために、まずは、お金を稼ぐ。
グローバルで成功している企業は、もうすでに成功するための方法論ができている。だから、高い目標を持っていても、大変ではない。やるべきことをやっていけば、成果がついてくる。答えがわかっているから、楽である。
- 「答えがある問題を物足りない」と思う人もいる。
- 「ルーチンワークを飽きてしまいそう」と思う人もいる。
人は「やりたいことがあるほうが強い」と思いがちだが、それは逆だ。やりたいことがある人のほうが弱いのだ。なぜなら、そのやりたいことを奪われてしまったとき、ダメージを受けるからだ。
一方で、やりたいことがない人は、その意味で強い、打たれ強いのだ。いや、正確にいうならば「やりたいことがないけれど、自分の足で立つことができている人は最強」ということだ。「やりたいことがなく、現状に不満もなく、閉塞された社会で『正解がある問題に対して取り組む』というルーチンワークを継続できる」という才能である。やりたいことがないことは、気楽である。
- やりたいことがある人は、やりたいことへの道をまっすぐに進む、だから、障害物があって、それを回避するか、乗り越えるかの必要がある。
- それを見て、やりたいことがない人は、茨の道を歩いているように見える。
どの世界でも、すごい成果を出せる人は、クリエイティブなところがある。他人と違うというか、違う観点でモノを見られる人である。
クリエイティブなことは、ダイレクトには金にならないかもしれないけど、いずれ、他人と差別化する力にはなる。
定義
仕事のやり方とか、仕事のできる人の定義というのは、時代で変わっていくものじゃない。
何が違うのか?
それは、問題の前提部分であったり、価値観であったりする。
信頼
自分の価値とは「その会社の看板がなくなっても、自分に仕事をくれる人がいるのか?」で決まる。会社の名刺がなくとも「自分の力を借りたい」という人がどれくらいるか?
現実は甘くない。自分というブランドは時間をかけて信頼を積み上げていくモノである。
自分が何者でもなかったときに支えてくれた人こそ、大事な人だから、感謝の気持ちを忘れないようにしなければならない。
組織
組織の中では、上へいくことでしか、自分の理想は実現できない。
- 組織の中で、やりたいことがあるのなら、上へいくしかない。
- 自分のルールを作りたくば上へいくしかない。
- 金が欲しくば、上へいくしかない。
上へ行くためのハウツー
- 上司を出世させることに無心する。
- 上司を出世させることで、自分を引き上げてもらう。
- 自分のやりたいことをやるために、上司のコマとなって働いて、上司を押し上げる。
- そして、やりたいことをやる。できるかどうかなんてわからない。だけどやるしかない。
キャリア
物語の価値とは、生き方のパターンを認識し、そこから自分の人生への学びに転化させることができることだ。
・意思型のキャリア
・チーム型のキャリア
・バランス型のキャリア
スキル型
スキル型のキャリアを歩む人の弱点は、自分自身には、それほど圧倒的な意思がないことである。
一人の足で立つことには長けているが、キャリアの途中である種の自分の限界も感じる傾向にある。年齢を重ねる人ほど、強い意志を持ち続ける人や、チームを作るのが上手な人の価値は上がっていく。これらの能力は、希少性が上がっていき、スケールしていく。
意思型
意志型のキャリアを歩む人は、最も振れ幅が大きい人生を歩む傾向にある。
「自分はこうしたい」「こういうのは絶対嫌だ」「必ず成功してやる」という気持ちを、人一倍持っている。「意志」が最大の資産であり、唯一無二の存在に導くパワーである。その結果、大成功する時期もあれば、大きく失敗する時期もある。
実際「不屈の精神」というのは、どれだけお金を積まれても買うことはできないものだ。その意味で、意志型のキャリアを歩む人は、最も「稀有な才能」を持った人だと言えるかもしれない。それぐらい、社会にとって価値のある才能を持って生まれた人たちである。しかし、キャリアの途中でほとんどの場合、悩みにぶつかる。
意志型のキャリアの人は、キャリアの途中で3つの必要な要素を学ぶ。
②「環境を強引にでも変える方法を学ぶこと」
③「何度でも復唱できる自分の使命を見つけること」
①相手が大事にしている価値観を理解した上で、相手にも利益を分けることだ。
給与やお金という経済的な価値は最もわかりやすいものである一方で、それ以外の価値観は目に見えにくい。
②働く場所、国、環境
環境を無理に変えて、自分に負荷を与え続ける。
③ある程度の成果を出した意思型のキャリアの人が最終的にぶつかるのは、間違いなく、自分の心の弱さである。心の弱さとは、ブレてしまう自分である。自分がブレないように生きるためには、自分の中で自分なりの使命や信念を持つことである。
チーム型
環境や出会いに影響を受ける。自分自身にそれほど強い意思や強い術を、持っていないため、キャリアの途中で、誰かによって引き上げてもらう必要がある。
ではなく
「誰も見ていないときに何をしているのか?」
「休みの日に何をしているのか?」
「他の人が何も動いていないときに何をしている人なのか?」
そこにその人の本質が現れる。
言葉と行動の乖離によって、人は信用を失い、人が離れていく。
バランス型
バランス型キャリアの人は、合理的な判断をする傾向があるため「成果を出した分だけ、評価と報酬に跳ね返ってくる職種やポジション」に落ち着くことが多い。
というのも、バランス型キャリアの人間は、ある意味で最も感性が鋭く、世の中やチームの空気を読みながら、自分を変えていくことができる。言い換えれば「自分にとって、適切な場所」を選ぶ力に長けている。
リーダー
リーダーの本当の価値とは「耳が痛い事実も受け止められるか」で決まる。働いていると、耳を塞ぎたくなるような事実も、意見もたくさん出てくる。だけど、リーダーの役割っていうのは、負けも勝ちも含めて、素直に向き合えることである。じゃないと人はついて来てくれない。
年齢を重ねることで、自分の役割が変化していく。職人としての自分の役割が終わり、新しい役割になっていく。役割が変わることを自分で受け入れる。自分の役割を再定義し続ける必要が出てくる。
自分の仕事にワクワクしなくなった違和感の正体は、役割が変わっているフェーズに来ているが、それに気付いていないからだ。
「才能豊かな部下を持ったとき、どうやって対応すればいいのか」というのは、現実的には歳をとればとるほど大事になる。なぜなら、どれだけ優れたビジネスパーソンであっても、新しいサービスや事業を作る力は、若い感性に追い抜かれるときが必ずくるからだ。それは永遠のテーマであり、むしろ、「その若い才能をどうやって活かすことができるか?」こそが次に求められる力になる。
優れたリーダーは、自分よりすごい人を率いる。これが難しいのは、リーダーが競い合ってしまうからだ。同じ価値基準で、一直線上に乗って競い合ってしまうと、例えば、収入だと、上下が付いてしまう。だから、すごい人の価値基準を正しく見極めることが必要になる。そして、自分と競合させないことだ。
採用
人を採ることに迷ったとき
- 「人が足りないから」という理由だけで採ろうとするなら、その人は採らない方がいい。
- 反対に「人が足りているから」という理由だけで採らないなら、その人は採った方がいい。
人間関係
人は感情の生き物だから、合理的にうまく境界線を引けない。自分は自分、他人は他人と、割り切れない。だからこそ、自分と他人の境界線の引き方を、合理的かつ、明確に、フラットにしなければならない。
人と人はわかり合うことはできない。でも、人には「光と闇」「表と裏」両面がある。
- わかり合うことができなくても、わかることはできる。
- 納得はできなくても、理解はできる。
- 共感はできなくても、感覚はわかる。
そうすれば、どこかに、協働できる目的が見つかる。
自分の居場所、自分が居てもいいと思える場所のために、自分を正当化させるために、人は行動する、人は闘う。
ランディ・パウシュ
自己変革
最初のきっかけは、小さい頃の好き嫌いなのかもしれない。
- 嫌いなことと、めんどくさいことを一緒にしない。
- 「好きなことを『好きだ』と言うことは勇気がいることだ」と覚悟することだ。
食べ物は好き嫌いがあって「納豆が嫌いだ」ということ。納豆はめんどくさくはない。納豆は物質だ。勉強は嫌いなのではなく、めんどくさいこと。勉強は時間がかかる体験である。人によっては、めんどくさい。勉強は行動だ。
大人になって勉強しないのは「自分で自分を変えるのがめんどくさい」ということである。嫌いなのは、勉強ではなく「自分で自分を変えること」である。勉強することは、過去の自分の考えを、進化させて、新しい自分になることだ。変化することだ。多数の人にとって、自分を変えることは億劫で、めんどくさい、それは、過去の自分の否定にもつながるからだ。
人間には「変わることが嫌いな人」と「変わることが好きな人」の2種類がいる。
【変わることが好きな人】
- 自分で変わることが好きな人
自分のこだわりが1番大事で、変わるのは自分の意思で変わる。
自分の価値観が強い。 - 他人に変えられるのが好きな人
他人から影響を受け、世の中に合わせて、自分を変えていくことができる。
両者の違いは何か?
「何を変えるのが嫌いか」という点だ。
- 前者は過去をベースにモノゴトを考えている。
過去との一貫性を大事にする。 - 後者は未来をベースにモノゴトを考えている。
到達したい未来があり、それは、ブレずに変わらない。
でも、その過程で、過去の自分には興味がない。
その未来を達成するために、自分を変えていく。
イノベーション
ある種の天才的な才能を持った人の社会的役割は何か?
それは「時代が許したウソを暴く」ということだ。その時代には、その時代だからこそ許されていた当たり前がある。才能がある人たちは、当たり前を技術や理論を使って覆していく。
「当たり前」の語源は、「一人当たりの分け前」である。みんなで魚を捕まえたら、その分け前をもらう。その権利を指して「当然」「当たり前にもらうべきもの」という意味になった。「当たり前が変わる」というのは「その権利が変わる」ということだ。その権利についての思考が、年代や性によって異なる。権利とは、歳を重ねるにつれて主張するものではなく、守っていくものになっていくのだろう。
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