「 史上最強の哲学入門 」からの思考
2022/2/28
告白
「 あなたのことが好きだ 」
という言葉を、男が女に伝えたとき、
同じ言葉でコミュニケーションしている。
それは、第三者の視点でも
「 あなたのことが好きだ 」
という言葉を、男が女に伝えているシーンである。
・話し手の男
・受け取り手の女
・第三者
・受け取り手の女
・第三者
同じ言葉でも、それぞれの意図、解釈は異なる。
・話し手の男
「 あなたのことが好きだ 」
意図
私は、あなたとセックスしたい。
この後、セックスしたい。
そこのホテルであなたと過ごしたい。
・受け取り手の女
「 あなたのことが好きだ 」
解釈
彼は、私のことを気に入っている。
私と「 付き合いたい 」と思っている。
もしかしたら、結婚するかもしれない。
・第三者
「 あなたのことが好きだ 」
解釈
酒の場での言葉はまやかしだ。
幻聴に過ぎない。
でも、人は、また、こうして、今日も、意味のない愛の言葉を繰り返していく。
私たちは、言葉をやり取りしてコミュニケーションをしているが、意図や解釈をやり取りしているわけではない。だから、私たちは、本当の意味では、会話できていない。
リンゴ
机の上にあるリンゴ
・美味しそうなリンゴだ、食べたい。
・リンゴは、誰が買ったのか?
・皮ごとジュースにしよう。
・This is an apple ( アメリカ人 )
・人類の起源、リンゴさえなければ、人類は死ぬことはなかった ( キリスト教徒 )
・赤い、美味しい ( 幼児 )
・コロコロ ( 赤ちゃん )
・リンゴは、誰が買ったのか?
・皮ごとジュースにしよう。
・This is an apple ( アメリカ人 )
・人類の起源、リンゴさえなければ、人類は死ぬことはなかった ( キリスト教徒 )
・赤い、美味しい ( 幼児 )
・コロコロ ( 赤ちゃん )
同じモノを見ているはずだけど、解釈は異なる。
私たちは、同じモノを見ていても、人それぞれで、頭の中は、全然違うのだ。じゃあ、私が言った言葉が、あなたに伝わっているはずがないのだ。
私は言葉を使って、私の意図を伝えているけれど、あなたは私の言葉を受け取って、あなたが解釈している。
どう考えても正確に伝わるはずがない。
相手には、言葉を尽くしても自分の意図を100%伝えることはできない。
「 コミュニケーションは、伝わらない 」という前提から、始める。
相手に「 自分のことをわかってもらおう 」というのは、傲慢である。
「 相手の意図が理解できた 」というのも、傲慢である。
「 コミュニケーションは、伝わらない 」という前提から、始める。
相手に「 自分のことをわかってもらおう 」というのは、傲慢である。
「 相手の意図が理解できた 」というのも、傲慢である。
伝わらないを前提にして、できるだけ伝わるように努力するけれど、結果として伝わらないのが、コミュニケーションである。

【本要約】史上最強の哲学入門
科学という学問とは「 その経験上の思い込みを絶対化している 」だけに過ぎない。人類が滅んでしまったら、私たちが世界と呼んでいるこの世界は、存在しなくなる。世界は、存在しない。
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