【本要約】金利と経済

【本要約】金利と経済

2021/11/5

ー「金利」とは、なにか?

  • 【利子】
    お金を貸したり、預けたりすることによって得るお金。
    元金に対して一定の割合によって支払われる。
  • 【金利】
    貸したお金や借りたお金に対する利子。
    利子の割合。

「金利は、元金に対して支払われる利子の割合である」ことは確かだが、たとえば、元金が100万円、利子が1万円だとしても、金利は求まらない。

「どれだけの期間の貸し・借りの対価なのか」という情報が必要だからである。

仮に、1年間の対価なら金利は年利1%、半年間の対価なら半年ごとに1%対価が払われるから、年間では、ほぼ2%になる。

また、「100万円という現金でどれだけのものを買うことができるか」という購買力は、「どのくらいインフレないしデフレが進行しているか」で異なる。

たとえば、米作農家が100万円である品種の種籾を買うとしよう。いま、種籾が1キロ1000円なら、1000キロ買える。この100万円を農協に年利1%で定期預金し、1年後に種籾を買うとする。1年後に種籾の値段が1100円に上がっていれば、1年後の101万円では、920キロ弱しか買えない。

物価の変動を考慮しない金利を名目金利と呼ぶのに対し、物価の変動を調整した金利を実質金利と呼ぶ。

元金が100円、利子が年1円だとすれば、名目金利は1%だが、その1年間に物価が2%上がると見込まれれば、実質金利はマイナス1%、逆に2%下がると見込まれれば、実質金利はプラス3%、ということになる。

名目金利が同じでも、物価が変われば借り手の返済負担は大きく異なり、それが行動に影響を与える。

中央銀行が直接に誘導できるのは名目金利のほうだが、多くのエコノミストは「実質金利が大事だ」と考えている。

ー実質金利と予想インフレ率の関係

お金の貸し借りの判断をするときに重要なのは、「これまでどれだけ物価が上がったか」ではなく、「これからどれだけ物価が上がるのか」という点である。

この観点からは、実質金利の計算には過去のインフレ率でなく、これから生じるであろうインフレ率についての予想 ( 期待 ) 指標を使うほうが理屈のうえでは望ましい。

ー金利の分類法

市場での金利は、お金を貸し借りする期間 ( 運用・調達期間 )、すぐ換金できるか ( 流動性 )、確実にお金が返ってくるか ( 信用リスク ) などの影響を受けて決まってくる。

ー金利の正体

お金が提供する「流動性」の対価が金利である。

金利がプラスの間は、中央銀行が「流動性」を供給すると、お金の”ありがたさ”が低下して金利が下がって、経済を活性化する。しかし、金利がゼロになると「流動性」を追加する効果がなくなる。

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