【本要約】カイジから経済を学べ
2021/2/19
限定商品の罠
スノッブ効果…自分だけが持っているということで満足が高まる効果
人は皆、自分は他の人と違うんだという思い込みを持っており、何かで差別化を図ろうとする。
ウェブレン効果…限定に価値を見出す効果
ブランド品は、限定や希少性の効果で需要が高まる。高価だからこそ価値がある。
追随行動の罠
ベイズの定理…情報が少ない初期では、半々の確率で起こるが、実績を積み上げていくうちに、本来の正しい確率を予想することができる。
追随行動…勝ち馬に乗ること
株式投資の格言…人の行く裏道に道あり花の山
合理性偏重の罠
他人も自分と同じように合理的に行動していると考える。
『経済学は、合理性の原則があるなら、人はそれに従う』という見当違いのまるで狂言的な宗教である。
全てが合理性で説明できるのであれば、ギャンブルも株式投資も、数学者や経済学者が勝者となる。
アンカリングの罠
「財」と「マネー」の需要と供給で生まれる「価格」の世界、それは、市場経済の原型である。
需要と供給によって価格は決められるから、現実の株式投資は、価格はあってないようなものである。ある時の価格が唯一の基準となる(アンカリング)
囚人のパラドックスの罠
個々の最適判断は、全体の最適結果につながらない。
現状維持バイアスの罠
損失回避志向…人は損をすることに対して敏感であり、一方で現状に対しては鈍感である。人間はとにかく「損だけはしたくない」のである。しかし、そのためにかえって、損な選択をする。
損失回避志向によって、現状維持にとらわれてしまう。
道徳的ジレンマの罠
道徳的ジレンマ…社会規範(信義)か?市場規範(お金)か?
企業は、市場規範に、沿って運営されるが、それを動かしている人は、社会規範に沿って生きている。
保有効果の罠
保有効果…自分が持っているモノは高く、持っていないモノはそれなりの価格だとおもう。
株式投資では、利確と損切りが、1番難しいのは、保有効果の現れである。そんな時は、オーナーではなく、トレーダーの立場になることが有効である。オーナーでは正当な評価ができないが、トレーダーなら客観的評価ができる。
デフォルトバイアスの罠
ユーザーは、メーカーのおまかせ設定を、初期設定を受け入れてしまう。
後悔回避の罠
人は選択することを嫌う。何かを選択するということは、同時に何かを捨てることだからだ。
選択の基準は、最良のモノを選ぶではなく、後悔を最小にすることに主眼が置かれる。
何も選ばず、何も捨てないという現状維持、先送りする。
時間選好…人は将来の苦痛より現在の安楽を選好する。
班長大槻
客観的に時間と効用を計算すれば、「今、苦痛でも、将来の安楽を選考する」のが、合理的であるが、多くの人は、不合理に先送りする。「今が、一番大切」であるから、大事なことを先送りしてでも、今日の苦痛から逃れようとする。
サンクスコスト…既につぎ込んだお金
サンクスコストは、投資額に参入しないのが原則である。サンクスコストに拘らず、今のことだけを考える。
メンタルアカウト…人間は心の中に記帳する家計簿を持っている。同じ金額でも記帳される勘定科目により価値が違ってくる。
『お金の価値は、それを得るために失ったものの多寡で決まる。』
認知的不協和…自分に不都合なことは、とりあえず棚上げし、自分は間違っていないと、自己を正当化する。
自分の選択の正しかった所は言いたて、間違った所は目をつむる。
フレーミング…見かけで本質を隠す。同じものでも表し方で全く別のものに見せることができる。
人間は簡単に得られるものは軽視しがちであるが、苦労して得たものには重きを置く。特に自信家ほど、自分の出した答えを疑わない。
孔子
ヒューリスティック…人間は判断のプロセスを、合理化しようとするため、滅多に起こらないことや非現実的なことをはじめから想定外としてしまう。
自己奉仕バイアス…ある行動や事象の意味を解釈する際に、常に自分に都合の良い理屈を付けること。成功は自分の手柄、失敗は他人の責任。
本当に欲しい訳ではないのに、無料につられてお金や時間を消費する。人間は損を恐れるが、無料は、金銭的損失が発生しないので好まれる。無料とは、価格0円であるが、人間の心はそのように判断しない。
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