【本要約】池上彰のマンガでわかる経済学
2021/10/9
経済学とは?
経済学は、どうやったら金が儲けられるかを研究する学問
ではない。
経済学者は、金持ちじゃない。
経済は、需要と供給のギャップが合致することで回り、成長していく。
・政府が公共事業で需要を増やす
・企業が工場を閉鎖して供給を減らす
景気動向指数
- 先行指数
新規求人数や機械の受注数 - 一致指数
大口電力の使用量や残業時間 - 遅行指数
家計の支出や法人税
成長率
- 経済成長率
国内総生産 ( GDP ) 一定期間に国内で生産された、モノ・サービスの付加価値の合計 - 潜在成長率
企業が持っている労働量や設備をフル稼動させて達成できる経済成長率
経世 … 世を治める
済民 … 民を救う
世を治め民を救うのが経済の語源
資源は必ず限られている、有限であるという「資源の希少性」という考えがある。
- 私たちが使える時間は1日24時間しかない。
- 私たちは1日の使い方を無意識に選択して生活している。
- 選択するということは、それ以外のことを捨てている。
お金
貨幣の歴史
①物々交換
②稲・布・貝・塩
③金属
④両替商による預かり証
⑤銀行による預かり証としての紙幣 ( 金本位制の兌換券 )
⑥中央銀行による紙幣 ( 金本位制ではない、非兌換券 )
銀行の歴史
銀行は、信用創造機能によってお金が増殖していく。
銀行の信用が崩れ、金融不安が起こったときの最後の貸し手が、中央銀行である。日本の中央銀行は日本銀行である。
日本の民間銀行は、必ず、日本銀行の中に当座預金口座を持っていて、一定額を預け入れる義務がある。この仕組みが、準備預金制度である。
経済史の巨人
近代経済学の父アダムスミス
国富論
・富とは、国民の労働で生産される必需品と便益品=消費財である。
※当時の一般的な経済の考え方は、富=貴金属
・分業によって、生産性を高めて、富を増やすことができる。
・自由放任にすれば、見えざる手によって、市場は適正に管理される。
社会主義の父カールマルクス
資本論
・資本主義経済は、資本家が労働者から搾取しているので、格差を生む。
・資本主義で、自由放任しているから、恐慌が起き、大勢の労働者が路頭に迷う。
・労働者が、資本家を追い出して、計画経済にする。
社会主義計画経済の国家体制で、理想の社会主義国家を目指した。しかし、計画経済には、自由競争がないから、崩壊した。
ジョン・メイナード・ケインズ
ケインズ経済学
・マルクスの唱える、資本主義経済の欠陥を担う政策が取れれば、資本主義経済でも問題ないとして、資本主義社会の延命を促した。
・景気回復のためには、政府が、赤字国債を発行して、金融機関や国民に借金をしてでも、公共事業が必要である。
・資本主義経済が、好況と不況を繰り返しても、深刻な恐慌に陥らなくなった=自動安定化装置
ミルトン・フリードマン
新自由主義
・ケインズ理論では、インフレ傾向が増したり、国が財政赤字に悩むようになった。
・ケインズ理論の公共事業には否定的で、政府は、貨幣の量さえコントロールしていれば経済はうまく回ると唱えた。
・「政府は国民の自由を尊重し、経済を自由にする」という理論である。つまり、既存の雇用規制や金融規制を緩和していき、国民自身や経済自体に委ねる。
デヴィッド・リカード
比較優位…貿易が富を増やす
・2つの国の間で貿易すると、例え、A国よりB国が絶対的に強くても、実は、両方の国に富をもたらす。それぞれの国が、得意分野に専念し貿易によって適切に再分配すれば、両方の国の利益は高まる。

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