【本要約】まんがでわかるDカーネギー「人を動かす」「道は開ける」2

2021/11/4
相手の自己重要感を満たす
人は「重要な存在でいたい」という欲求がある。
承認欲求は、食欲・睡眠欲のように自分1人だけでは満たせない。他者の存在ありきの欲求なので、欲求が満たせない断食状態になっている人が多い。だから、その欲求を満たすように行動すれば、その人からの好意を得られる。自分のことばかりだと、相手に目を向ける余裕がないと、人は離れてしまう。
ただ「相手に対して気付いたこと、いいなと思ったこと」を素直に口にする。
人は誰しも「自分が正しい」と信じているから、相手の行動を否定・非難しても意味がない。
・相手を判断するのを止める。
・相手の感情を汲み取る。
・相手の立場を考える。
人を説得して「何かをやらせよう」と思えば、口を開く前に、自分に尋ねてみることだ。どうすれは、そうしたくなる気持ちを「相手に起こさせる」ことができるか?
相手に好かれる
そのための心がけとして、相手に誠実な関心を持つ。相手の目で見て、相手の心で感じて、「その人が嬉しいことは何か」を想像してみる。その人が大切なモノを自分も大切に思う。
人が人を嫌うのに明確な理由はない。人は他人に関心を持たない。人は、基本的に、自分自身のことばかり考えている生き物である。だから、相手が具体的に「何を考えているのかな?」と想像して考えてみる、誠実な関心を持つ。
- この人のおかげで、私は安心して生活できる。だから、笑顔になってもらおう。
- この人のおかげで、私はお金を稼ぐことができる。だから、最高の仕事をしよう。
「私はお客を愛している」と繰り返し唱えることで、その気持ちがお客に伝わり、人柄が認められる。感謝の気持ちを持って、相手を好きになることが、人に好かれるコツである。相手のことを第一に考え、行動するように心がける。
リンカーン
幸福な気持ちになることを意識する。そして、改めて自分の環境に感謝して幸福を感じる。そうすれば、自然と笑顔が浮かび、相手の心にも届くはずだ。
聞き上手になる
自分と同じく相手も「自分の話をしたい」と思っている。だから、まず、相手の欲求から先に解消させる。聞き役に回ることで、好意を引き出せる。
人に好意を持ってもらうコツとして、「心から相手を褒めることが大切だ」と言われている。そのためには、自分が相手に対して本当に感心できるモノを見つける必要がある。
・相手の興味のありかを見抜いて相手を中心に話題を選ぶ練習をする。
・相手から好意を引き出すために、自分のことを話すのではなく聞き手に回る練習をする。
自分のことばかり話す人は、自分のことだけしか考えない。話し上手になりたければ、聞き上手になることだ。興味を持たせるためには、まず、こちらが興味を持たなければならない。
自分を印象付けたければ、自分について一生懸命に話すより、相手の話しや助言に素直に耳を傾けた方が、相手の中で自分の評価が上がる。
人の心には「相手の関心とシンクロできたとき、その人への印象が良くなる」という性質がある。
「自分の方が相手より詳しい。正解を知っているのは自分である」という態度をとっていると、地位の高い人ほど、振り向かせるのは難しい。
その学びは、自分一人では得られないモノであり、自分の人生の幅を広げることにつながる。
正論ではなく、相手を認める
好意を引き出せれば、相手を説得し、自分に有利に話し合いをすることもできる。大切なのは、主張ではなく同意である。相手の言い分を理解してから、説得は始まる。
自分の正しさを突き付けるから、問題になってしまう。
人は会話の中で、自分には自分の立場や意見があるとアピールしたい。
・同意とは、相手の気持ちを汲むこと
・反論とは、相手の気持ちを無視すること
相手に誤りを認めさせるには
・相手の自尊心を傷付けないように褒めて認めること
・相手を重要人物として扱うこと
正論を押し付けても何も解決しない。むしろ、自分が間違っているかもしれないくらい下手に出る。「相手の言い分を認める」というのは、「相手の感情の中身を認める」ということである。それさえ満たされれば、満足して、こちらの話しを聞いてくれる。
相手の間違いを指摘することは、相手の論理の否定のようで、実は相手の自尊心を傷つけ、感情を無視していることに他ならない。
・「自分が間違っているかもしれない」と考える。
・自分が間違っていたときは、素直に謝る。
会話は意見が一致する話題から始める。最初に「ノー」と言ってしまうと翻すのは難しいが、最初に「イエス」と言ってしまえば最後まで「イエス」と言い続けたくなる習性がある。
イライラすることより、感謝する。最初に感じる自己防衛本能に押し流されない。外部からの刺激に対しては「自分の立場を守ろう」と反応するのが人間の本能である。自己防衛本能に気付く、そして、制御する。
相手に自己理解させる
人は、表面の行動を見て判断してしまうが、そこには、必ず動機や目的がある。相手を導きたいときは、動機や目的まで、さかのぼって理解する必要がある。
人は誰でも「自分の考えは正しい」と思っている。でも、そういう人を別の方向に導かなければならいこともある。そんなとき、答えを押し付けても、考え方を変えさせることはできない。「何が問題か」「どうすれば改善できるのか」を本人が気付くようにする。自分で思いついたことなら、自然と行動できる。暗示を与えて、結論は相手に出させる。
「あなたがそう思うのは、もっともです。もし、私があなただったら、やはり、そう思うでしよう」と言って会話を始める。「相手のことを理解している」という表現をする。その結果、相手の受け入れのハードルが下がり、態度が軟化する。
相手の考え・行動には相当の理由があるはずだ。その理由を聞いてみて、相手を尊重する。
人の行動を変えるには、まず、その人に共感することである。人は「押し付けられたモノを選びたくない」と心のどこかで感じている。自尊心が抵抗する習性がある。
自分を下げて相手に質問する
人を動かすことで1番難しいのは、習慣的な行動を変えることである。そのためには、相手の価値観に影響を与える意識を持つ。
決して命令はせず、自主的にやらせる。そして、失敗によって学ばせる。そうすると、相手は自分の過ちが直しやすくなる。また、相手の自尊心を傷付けず、重要感を与えてやることにもなり、反感の代わりに、協力の気持ちを起こさせる。
「自分は失敗が多い」と前置きして、自分を低く見せて、間違いを注意すると、相手は不愉快にならず聞き入れやすくなる。
人を変えたいときに必要なのは忍耐力である、相手の顔を潰さないように、相手を立てて話しをする。
行動を改めさせたいなら、先にこちらの誤りを話してしまう方が効果的である。「自分も遅刻することあるけど、そのせいで、人事評価がマイナスになった」という具体的な失敗談で話すと、相手も耳を傾けやすい。
意見を求める。「勤務体系はどうした方がいい?」「みんなが時間を守る方法はない?」などの質問をして、相手が自発的に問題に取り組めるようにする。
・同じ年頃だった私よりも今の君の方が、断然優秀だから、恥ずかしいのだけど、
・私もこの手の勘違いが多いから、もしかしてと思ってちょっと確認したいんだけど、
相手の成長を褒め続ける
当たり前に見える行動は、決して当たり前ではない。その特別さに気付けたら、感謝と共に大きく賞賛する、良い習慣を伸ばすチャンスだ。
漫然と褒めてるだけじゃ、相手の心には届かない。具体的で誠意のある言葉、お世辞じゃない言葉が相手の心を揺さぶる。
いつも見ている人の毎日の成長には、気付かなかったりする。
自分で自分を励ますことができる人もいれば、褒められないと張り切ることができない人もいる。
・大いに元気付けて「やりさえすれば容易にやれる」と思い込ませる。
・「相手の能力をこちらは信じているのだ」と知らせる。
相手は自然とがんばるようになる。
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