2021/6/24
裁判所は舞台
裁判所という舞台は、弁論大会である。
その舞台は、娯楽ではない。弁論大会の主役は、弁論者である。
裁判は、舞台を見に行っている。
裁判官、検察官、弁護士、被告人が主役となって、我々、裁判傍聴人は、その場の空気を作る脇役となる。
勉強得意 ≠ 仕事有能
「試験勉強が、得意だから」と言って、舞台が得意とは限らない。仕事が有能であるわけではない。
正しくは、法曹資格を持つ人で、仕事が有能な多くの人は、コーポレートガバナンスやM&Aなど、企業案件に携わっているので、民間の刑事事件には、現れない。
だから、「ただ、試験勉強が得意なだけで、法曹資格を取得したんだろうな」という人もいる。
検察官も、もちろん、司法試験に合格している。ただ、自分が作った資料にまとまりがなく、裁判官からの質問にも、的確に答えられない。
間延びした舞台になり、場の空気も間延びしていく。
そこで、弁論は、弁護士のターンへ
弁護士の仕事
弁護士は、目的が明確である。
目的 = 結論 + 証拠 + 結論
証拠を、目的に基づいた側面に立って、的確に、事実として成形していく。
ビジネスとは、問題解決である。
顧客の問題を解決するための概要をまとめる。
- 入力情報 ( 証拠 )
- 加工 ( 問題解決のために状況整理と、被告人との詳細な打ち合わせ )
- 出力 ( 弁論 )
これが、弁護士の仕事である。
有能な弁護士
この弁護士は、わかりやすい説明で、みんなを理解させて、場の空気を支配する。
弁護士によって、舞台が引き締まり、被告人の最終陳述へと、いい形で、バトンが渡され、舞台が終了する。
裁判は、ビジネスの問題解決の場であり、それぞれの役割に応じて舞台を行う場である。
- ビジネスの場なので、仕事ができる人もいれば、仕事ができない人がいる。
- 舞台の場なので、舞台での弁論が上手い人もいれば、舞台での弁論が下手な人もいる。
そして、仕事ができる人は、往々にして、弁論も上手い。さらに、舞台は、本番1回しかない。
裁判傍聴という名の趣味
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