【本要約】読書は格闘技

【本要約】読書は格闘技

2020/12/7

書籍を読むというのは、単に受動的に読むのではなく、著者の語っていることに対して「本当にそうなのか」と疑い、反証する中で、自分の考えを作っていくという知的プロセスである。

元々、世の中には最初から事実があるわけではない。それは、様々な考え方を持っている人達が、議論を通わせることを通じて、相対的に今の時点でとりあえず正しそうなものが採用されているに過ぎない。今日正しいとされる考え方も、明日には新しい考え方に取って変わるかもしれない。

『読書について』~ショウペンハウエル著

読書は、他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費やす時間勤勉な人間は、次第に自分でモノを、考える力を失っていく。

■心をつかむ

人生の最強の武器は、他者を味方につける方法である。

人間の特色は、個人が、自由で自立的な存在でありながら、同時に、お互いが協力することで、より大きなことを成し遂げるという点にある。

『影響力の武器』~行動経済学の法則

  • 返報性…良いことをされたら返したくなる
  • コミットメントと一貫性…自分が決めたことは、その後、変えようとしない
  • 社会的証明…他人が正しいと思っていることは正しいと考える
  • 好意…好きな者については、承諾しやすくなる
  • 権威…権威ある者には服従したくなる
  • 希少性…量が少ないものには価値があると思う

一方で、『影響力の武器』が、多くの人に読まれると、行動経済学の法則が普遍化してしまい、その効果を失う。

■組織論

『ビジョナリーカンパニー』

偉大な企業を作るための修行指南書に近い。
ビジョナリーカンパニーの条件は、利益を超えて、社運を掛けた大胆な目標、大量のモノを試して、うまくいったモノを残す。
ビジョナリーカンパニーは、カリスマ的リーダー不要論である。

『君主論』

デフォルメすると、クーデター騒ぎのとばっちりで失業した独学の非エリートが、新しい君主に雇ってもらうためのエントリーシートとして書いたものである。国家を生き延びさせていく強いリーダー、自分が仕えるに足り、かつ雇い続けられるリーダーである。

「天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」
転じて、成功するための方法は、成功者の話しを聞くのではなく、成功者の失敗を聞いて学ぶこと。もっというならば、自分の身を持ってたくさんの失敗することで、そこから経験で学び、成功する。失敗していない成功者はいない。失敗の上にしか、成功は存在しない。

『韓非子』

韓非は性悪説にたって儒教を批判し、人間の欲望と恐怖に基づいた絶対的権力の確立を中心に据えた統治理論を唱えた。

成功には偶然の要素もあり、その要因は本人にもわからないことが多いのに対して、失敗は再現性がある。当人が高い授業料を払って学んだもので、そこから得られるものは多い。

■グローバリゼーション

『フラットした世界』

iT技術の進歩により、世界が擬似的に一つになる。
雇用も先進国から発展途上国に移転し、移転した富によって、発展途上国の市場が、労働市場だけでなく顧客市場としても、グローバル市場の中で重要な位置付けに変わっていき、最終形態としては世界は1つの市場になる。

古典は、その時代性、地域性を超えた普遍性を、抽出することによって、逆に今、この場所で使える武器に作り変えることができる。

■時間管理術

『ストレスフリーの整理術』

人はなぜ忙しく感じるのか?それは、やることがたくさんあって、いつも追い回されている気がするからだ。たくさんのことをやるために、時間当たりの生産量を増やすには?究極的に、目の前のことに瞬間瞬間全力で集中する他ない。全てリストアップし、忘れて目の前のことに集中する。

本当に仕事の効率を上げる方法は、やること自体を根本的に組み替え、努力を必要としない仕組みを作ることによってなされる。

■居住地

「住むのに良い場所」とは物理的に人や物や情報があるだけではなく、それが有機的につながっていて、相乗効果が生まれる場所である。

場所の価値は、目に見えないネットワークによって生まれる。

高学歴の人は移住しやすく、低学歴の人は地元志向である。アメリカの発展は、高技能の移民で成り立っており、移民が作った付加価値で、アメリカ人の雇用も増えている。

■才能

強みというのは市場と競合との関係で決まるものであって、自分の中だけでは決まらない。

遺伝子は才能に影響を与えるが、その因果関係は複雑なので、環境によって容易に結論が変わる。

■マーケティング

『キャズム』

新しいものの中で、世の中に広がるものと、そのまま消えてしまうものの間の違いは何か?
それは、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にある「キャズム」にある。
「キャズム」を越えるためには、” 薄く広く何でも ” ではなく、明確なターゲティングである。

『ポジショニング戦略』

人の心は保守的であるから、人の心「変えようとする試み」には限界がある。今、人々が持っているイメージを、そのまま利用し、その中に売りたい商品にはめ込むように、ポジショニングする。

消費者の持っているイメージを変えるのではなく、今すでに心の中にあるイメージとつなげる努力をする。一度、消費者の心の中での場所取りに成功したら、それをあまり動かさず、維持することに専心する。新しいことをはじめる時は、別の製品を作って、別のブランドをたてる。

時代を超えて生き残る商品、ブランドを作るのであれば、消費者にわかりやすいシンプルで本質的な概念を選んでコミュニケーションしていく。

■未来

未来予測は、現在の単純な延長線上になき非連続な変化を予測しようとするのであれば、現状をどんなに分析しても、正しい方向性は見えてこない。

PCのコンセプトを考えたアラン・ケイ
「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」
未来は予測するものではなく、構想して、自ら創り出していくものだ。20年後、50年後を構想し、そこから、逆算して近い未来を予測するということである。

科学の究極の姿というのは、神が行ったとされることを人間ができるようになるということ。
天地創造
新人類の創造
時間の超越

ホーキングは、宇宙の始まりを理論化することを通じて、神の不在を証明しようとした。
「人間の脳はコンピュータのようなもので、壊れたコンピュータには、天国も死後の世界もない。それらは、闇を恐れる人間のための架空のおとぎ話しだ。」

■正義

国家の存在自体あまり理由はなく、ただ、憲法がそこにあるから国家があるに過ぎない。

ゲーム理論のマキシミン原理…完全に状況が不確実な時に、取るるべき最も合理的な行動は、最悪のシナリオになったときでも、自分の取り分が、その中では最大になるという意思決定を行う。

ゲーム理論では、極めて利己的な集団が、利他的な結論に到達する。

国家が正しいことを決めるのではなく、「最小国家」以外のあらゆる価値は、個人が自分の正しさで決めていくことがリバタリアニズムである。新しい価値観、社会システムを創ることを世の中に問うていく本来の意味での起業家の世界観と一致している。

価値が多様化し、誰かに正しいことを決めてもらうのが難しく、大きな組織に人生を委ねることが危険で、自分自身で価値について考えていかなければならない現代のニーズとリバタリアニズム思考はマッチしている

■教養小説

教養小説…主人公が様々な体験を通じて、内面的に成長し人格を完成させていく、大人になっていく過程を描く小説

そういった意味において、友情・努力・勝利の理念の週刊少年ジャンプも教養小説かもしれない。

「何でもできる」が「何もできない」というのが子ども的全能感である。大人になるということは、何かを選び取り、それにコミットすることで、社会に関わっていくこと。

■国語教育の文学

国語教育は、良書を読ませることを通じた人間形成である。

もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる。

■児童文学

ドラえもんは、共同体の規範逸脱と精彩というモチーフである。

■イノベーション

イノベーションは、全く違う分野の知識の有機的な結合によって起きる。

■感想

ひとつの本を読むとき、その本だけを読む人が多い。
ただ、著者は、ひとつの本を読むとき、本の時代背景の知識を踏まえて、その本の本質を理解しようとする。ひとつの本を読んで正しく理解するためには、もっと膨大な知識が必要となる。特に古典と言われる書物には。
なるほど、本は、読んで知識を得るためツールだという認識が、本は、その時代と思考を知るためのツールという認識になる。

『読書について』ショウペンハウエル著
読書は、他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費やす時間勤勉な人間は、次第に自分でモノを、考える力を失っていく。

湯浅なりの解釈だと
読書で知識を得るだけでは、いけない。読書を通して、自分でモノを考えなければならない。読書は、自分でモノを考えるためのキッカケに過ぎない。読書の本質は、知識の取得ではなく、自身の思考を深めるための補助である。

『君主論』
成功するための方法は、成功者の話しを聞くのではなく、成功者の失敗を聞いて学ぶこと。もっというならば、自分の身を持ってたくさんの失敗することで、そこから経験で学び、成功する。失敗していない成功者はいない。失敗の上にしか、成功は存在しない。

『韓非子』
成功には偶然の要素もあり、その要因は本人にもわからないことが多いのに対して、失敗は再現性がある。当人が高い授業料を払って学んだもので、そこから得られるものは多い。

こらからの人生は、失敗の連続の道を歩むことになる。否、歩まなければならない。その失敗の道の先にしか、自分が目指す未来はないのだから。その道は、真っ暗で、怖くて、一歩進むのにも、不安で、その道であっているかすら、わからない道である。

「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」アラン・ケイ
未来は予測するものではなく、構想して、自ら創り出していくものだ。

自分の未来を想像する、自分が過ごしたい未来を想像する、そして、自分の未来を創造する。未来のことは誰にもわからないのだから、それは、つまり、自分次第ということ。

読書は格闘技

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