【本要約】ラッセル幸福論
2021/6/10
幸福の道しるべ
動物は健康で食べるモノがある限り幸福だ。
→生物の根源は、健康・食事にある。
- 自分が1番望んでいるモノが何かを発見する。
- 徐々にそのモノを数多く獲得する。
- 望んでいるモノのいくつかを本質的に獲得不可能として上手に捨ててしまう。
自分の内面、自己に対する興味は、進歩的な活動に至ることはない。自分の内面ではなく、外に外界に目を向ける。外界への興味は、それぞれ何かの活動を促し、その興味が尽きるまで、時間を過ごすことができる。
人類の歴史
人類が狩猟によって食物を得ていた頃は、仕事は一つの喜びであった。狩猟採集時代の狩人は、狩りが上手いことを誇りにし、狩猟という活動を楽しんでいた。
農業をはじめた時、人類は、餓死する危険を少なくするために、単調さも退屈さも甘受しようと決意した。単純作業を仕事にすることを受け入れた。
機械生産の最終目標は、おもしろくないことはすべて機械が行い、人類は変化と独創性を要する仕事をする。
幸福の源
道楽や趣味は、根本的な幸福の源ではなくて、現実からの逃避になっている。
酒のもたらす幸福は、単に消極的なもので、不幸の瞬間的な停止に他ならない。泥酔は一時的な自殺行為である。
根本的な幸福は、人や物に対する有効的な興味関心である。
人への関心は、愛情である。
愛情とは、
- 人々を観察することを好み、その個々の特徴に喜びを見出す。
- 自分が接する人の興味や楽しみを尊重したいと純粋に願う。
物への興味は、人に対するほどの価値はないが、重要である。
幸福と環境
世界は広く、自分自身の力は微々たるものである。
幸福のすべてが、自分の個人的な環境と結びついているのであれば、
- どうしても自分に与えられる以上のものを人生に求めるようになる。
- 多くを求めることは、得られるものも得られなくなる。
人間の欲望は、自分自身に集中している。外界に対する真の興味はない。
- 自分の自我を育むことをやめはしないか
- 外界が自分を傷つけはしないか
幸福の結論
幸福な人とは、客観的な生き方をし、自由な愛情と広い興味を持っている人である。
幸福の秘訣は、
- いろんなことに興味を持つ。
- 興味を持った人や物に有効的に接する。
人生に対する熱意があれば、外界への自然な興味が湧き、人生が楽しくなる。
仕事から得られる満足感は、人生が与える最大の満足の一つである。人生の目的は、仕事において具現化される。
仲間と付き合い、他人と協力することが、幸福へと導く。
【その他】学び
意識的な思考を無意識の中に植え付ける。
難問にぶち当たった時に、可能な限りの集中力を持って、それについて考える。その後は、無意識に命令する。しばらくして、その難問に戻ると解決している。
コメント