【本要約】真理のひびき[中村天風]
2021/10/6
現象だけに生きると、現象にまみれる。
心
私たちは心を持っている、心は人生を決める重要な働きを持つ。人々は、心の重要性に気付かず、まして、心の在り方や使い方を考えることもしない。その結果、人生が苦難に満ちてしまう。
人々が拠り所としている世間の常識の誤りに気付くキッカケである。
【積極的な心構え】
- 心の操縦がうまくいき、モノゴトの取捨選択が適切にできる。
- 心の操縦の根本的原動力である意志力が、自然に実在意識に現れる。
意志力が弱いと、使うべき心に使われてしまう。
強い意志を持ち、心を積極的に使う。
人生を、健康的にも運命的にも恵まれた幸福の状態で過ごすのが、人間の本質である。
病気は、自然治癒力を見失っている状態である。
人間は、自然治癒力で病気を治し、健康になることができる。
運命は、富や名声ではない。満足である。
4つの満足で生きている人が多い。
感覚の満足
感情の満足
理性の満足
しかし、これらの満足は尽きることがない。
「自己の存在が、人の世のためになる」ということを満足として生きる。
自己の存在を重視して、自己をより高い価値あるモノにするのに「人の世のためになること」をする。
【心の作用】
- 心は、注意周到にしても、すぐに垢や汚れが付いてしまう。
- 垢や汚れが付くと、心は消極的になる。
- 心の積極性が失われ、心の中の感情にまみれる。
- 心の中の感情が元になって、不平不満が生まれる。
不平不満を口にすることは、人間を不幸にしても幸福にすることはない。
【不平不満の影響】
- 直接的に、判断力・断行力・精神力が減退する。
- 間接的に、体力・胆力・精力まで悪影響が及び、生命力の低下となる。
「人の世のため」という心持ちで生きると不平不満は生まれない。
健康や運命は積極的な人のみに与えられる。
イギリスの格言
幸福
信念があれば、理想通りの人生が実現する。
信念なき人生は、羅針盤を用意しないで、長い航海に出発する船と同じである。
- すべからく信念で寝て、信念で起き、信念で1日を活きる。
- 自己の言行の一切に対して信念を堅持する。
- 信念が堅持されていると「禍い転じて福を為す」が現実となる。
健康も運命も、信念の力でよくなり、人生を幸福に活きることができる。
さりとて、名声でも権力でもない
ただ信念の有無にあり
ソロモン
いかに時代が変遷して、世の中が変異して、人が変容しても、絶対に変わらないモノが真理である。真理が示す人生の根本原理は、無私無我の生活を生きてこそ、人間の幸福 ( 健康・長寿・いい運命 ) がある。
人間の生命力は、生まれながらにして向上的なモノである。
人間の生命力は、努力という推進力で、容易に向上する。
- すべては、環境・社会・世間・世の中は、進化と向上を繰り返し続けている。
- 私たち人間も、進化と向上を目指し、心の更新をする。
- 心を更新し続けることで、積極的な心を保つことができる。
世界平和は、国の平和から、国民の平和から、社会の平和、地域の平和、、、家族の平和が、その根本である。
時は金より重要である。金は失っても取り戻すことは不可能ではないが、時は一旦失ったら、永久に現在の意識に戻ってこない。
モノゴトの成り立ちを観察すると、金の力でなし得たように見えても、要約すれば、時の力である。
模倣も極めると真実と同じである。善いことは模倣に専念する。書でも芸術でも、作品がよければ、模倣でも関係ない。模倣も、心の思い方・考え方で、善くも悪くもなる。
私たちは「よりよい生活を求める」という欲求を持ち、いろんな感情を抱えて暮らしている。
それは、「私たちに、命があり、生命が生存しているから」であることを忘れている。
生命を生存させる力 = 生命力は、積極的な心から生まれる。
「幸福とは、客観的なモノ」と考えてしまうことがあるが、絶対に、主観的なモノである。大病を患っていても、本人が「幸福である」と感じているならば、幸福である。
- 大病でも、貧乏でも、大切な家族に囲まれ毎日を穏やかに過ごしている人
- 健康で、お金持ちで、1人で毎日お金の心配をしながら過ごしている人



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