社会が生み出す価値
2021/11/24
スーパーの袋が無料だったとき「スーパーの袋をもったいない」ということは考えたことがなかった。何も考えずに消費していた。いつでも、無料で、もらえるモノに対して、私たちは、意識を向けない。
しかし、スーパーの袋が有料になった途端、エコバッグというモノが出現し、エコバッグを忘れたときには、買い物を止めたり、バックの中に入る分だけにしたり、手に持てる分だけにしたり、忘れて損したなと思いながらビニール袋を買う。
これまで、全く意識を払っていなかったモノに対して、意識を払う必要が出てくる。社会によって、無料ではなくなったビニール袋は、ビニール袋自体に価値が付加されたわけではない。たかだか、数円に対して「もったいない」と意識させることや、買い物自体を制限する行動することを促した。「意識や行動を変容させた」ということが、価値である。社会によって、私たちの価値観が変容させられた、社会は、私たちの価値を変容させる力を持つ。
例えば、あるコンビニがビニール袋を無料にしたとする、そうしたら、少し遠くても、100m先のそのコンビニに行く人は増えるだろう。弁当とお茶までは手に持てるけど、あと一品追加したら、持ちにくい、でも、袋を買うほどじゃない。もし、ビニール袋が無料ならば、気にしないで、好きなモノを買える。数円のためじゃなく「コンビニくらい好きなモノを買わせろ」という意識で、100m歩く。
便利な店なのに、ビニール袋を有料にして、不便にしている。本質を見失っている。
日本は、横並びが好きだ、ジョーシキが好きだ。だから、出る杭は打たれる。
コンビニの袋を無料にするキャンペーンをやって、売上を比較すると、たかだか数円のビニール袋の効果を認識できるだろう。
ビニール袋の数円なんて「気にしていない」という人もいるだろう。意識の上では。でも、今まで無料だったモノが有料になったのだ、潜在的にダメージを受けていてないはずがない。無意識では。
トイレのティッシュが有料になったら?
「トイレを家まで我慢する」という行動に出るだろう。
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