【本要約】ビジョナリーカンパニー

【本要約】ビジョナリーカンパニー

2021/1/14

本書は、真に卓越した企業と、それ以外の企業の違いについての調査結果である。

先入観や知識を捨てなければ、新しい概念を生み出すことはできない。

■ビジョナリーカンパニー概略

ビジョナリーカンパニーとは?
未来志向、先見的、業界で卓越し尊敬される企業である。

ビジョナリーカンパニーは

  • 組織である。
  • 優れたリーダーが活躍できる期間を超え、商品のライスサイクルを超え、ずっと繁栄し続ける。個人としてのリーダーは、カリスマ性があり、優れたビジョンを持っていても、人はいつかは死ぬ。先見的な商品やサービスも、いつか廃れる。
  • ずっと、順風満帆だったわけではない、過去のどこかの時点で、逆風にあったり、過ちを犯したりしている。しかし、ビジョナリーカンパニーは、回復力が、異常に高い。
  • 株式総利回りが長期的に見て、非常に高い。

■ビジョナリーカンパニー詳細

  1. 素晴らしい会社をはじめるには、素晴らしいアイデアは必要でない。ビジョナリーカンパニーは、スタートでは遅れをとるが、長距離レースには勝つことが多い。
  2. ビジョンを持った偉大なカリスマ的リーダーが必要でない。ビジョナリーカンパニーの歴代のCEOの重要な人物は、長く続く組織を作り出すことに力を注いだ。
  3. 利益の追求を最大の目的としていない。利益を追求してはいるが、基本的価値観や目的といった基本理念も、同じように大切にされている。
  4. 共通した正しい基本的価値観はない。理念の内容ではなく、理念への信仰と、会社の一挙一動に、一貫して理念が実践されているかである。
  5. 変わらない点は、変わり続けることだけである。進歩への意欲が非常に強く、理念が変わないまま、変化し、適応していく。
  6. リスクを取る。社運を賭けた大胆な目標に挑むことを恐れない。大冒険にこそ、人は惹きつけられ、ヤル気になり、前進していく。
  7. 全員に素晴らしい職場ではない。理念と高い要求にピッタリと合う者にとってだけ、素晴らしい職場である。
  8. 綿密で複雑な戦略を立てて、最善の動きをとっているわけではない。実験、試行錯誤、臨機応変、偶然によって、動いている。大量のモノを試し、うまくいつまたものを残す方針である。
  9. 根本的な変化を促すために、社外から優れたリーダーを迎えていない。根本的な変化と斬新なアイデアは社内から生まれる。
  10. 競争に勝つことを1番に考えていない。自らに勝つことを1番に考えている。「明日にはどうすれば今日より上手くやれるのか」を、繰り返し習慣としていき、自然に成功した。
  11. 経営者に先見の明があるわけではない理念を活かすために、数千もの手段を使う終わりのない過程がある。先見の明は、その過程の役立つ一歩である。
  12. 2つの相反することを二者択一ではなく、両方獲得する方法を追求する。
  • 安定
  • 前進
  • 集団としての文化
  • 個人の自主性
  • 生え抜きの経営陣
  • 根本的な変化
  • 保守的なやり方か社運を賭けた大胆な目標
  • 利益の追求か価値観と目的の尊重

■ビジョナリーカンパニーとその他カンパニー

真に卓越した企業と、それ以外の企業の違いについての調査の目標

ビジョナリーカンパニーに共通する特徴を見つけ、実践の場で役に立つ概念の枠組みを作る。

その概念を伝え、経営手法に影響を与えたり、ビジョナリーカンパニーを、設立し、築き、維持する力になりたいと考えている人々の役に立つようにする。

ビジョナリーカンパニーの、共通点ではなく、本質的に違う点、際立っている点を、探す。そのため、出発点が似ている他の企業と対照させながら、調査する。できる限り、ビジョナリーカンパニーという金メダルのチームと、銀や銅メダルのチームを比較することで、調査結果の信頼度が高まる。

各社の歴史と発展を調査する。

  • 大企業にも、中小企業にも役に立つ知識とツールを生み出す
  • 社会進化論の観点に立って根底を突き止める
  • 各社の歴史を比較することで、比較分析の説得力が増す

時代を超えた基本原則と基本パターンで、いつの時代でも通用すると考えられるモノを探す。「理念を維持し、進歩を促す」ために使う方法は進化し続けるだろうが、基本原則は時代を超えたモノである。

会社の歴史全体に関する情報を体系的に幅広く集め、9つのカテゴリに分ける。

  • 組織
  • 事業戦略
  • 商品/サービス
  • 技術
  • 経営
  • 株主構造
  • 文化
  • 価値観
  • 方針
  • 外部環境

独創性を大切にするため、様々な学問を元に比較分析を行う。

調査→概念と枠組み→現実の世界への適用
このフィードバック・ループを繰り返す。ただ、データはあくまでデータであるという視点を忘れてはいけない。

■ビジョナリーカンパニー創業者

  • 素晴らしいアイデアを持っていたり、素晴らしいビジョンを持ったカリスマ的リーダーであるのは、「時を告げること」
  • 一人のリーダーの時代を超えて、いくつもの商品のライフサイクルを通じて繁栄し続ける会社を築くのは「時計を作ること」

ビジョナリーカンパニーの創業者は、時を告げるタイプではなく、時計を作るタイプである。建築家のように、組織を築くことに力を注ぐ。創業者の最高傑作は、会社そのものである。

会社を製品の手段として見るのではなく、製品を会社の手段として見る。

幸運の女神は、どこまでも粘り抜く者に微笑む。ビジョナリーカンパニーの創業者は、「絶対に、絶対に、絶対に諦めない」を、座右の銘としている。粘り抜くのは、会社である。アイデアは諦めたり、変えたり、発展させることはあるが、会社は絶対に諦めない。究極の作品は会社であり、アイデアの実現でも、市場を捉えることでもない。

製品を設計する仕事から、素晴らしい製品を次々に生み出せる組織を設計する仕事、つまり、環境を作る仕事に方向転換する。会社は計画の産物である。

ビジョナリーカンパニーは、自社の製品やサービスを、顧客の生活を向上させると考えている。素晴らしい製品やサービスを生み出しているのは、会社が組織として卓越しているからである。素晴らしい製品やサービスを生み出しているから素晴らしい組織になったのではない。どんな製品、サービス、アイデアも廃れる。会社として変化し、発展し続けるから廃れない。

マニュアル管理体制の組織ではなく、自ら発展し変化する組織が、将来に渡って繁栄する。

意見の違い、議論、反論を歓迎し、「自分でできることなら、自由に行動する権利」を与える。努力目標を定め、社員に大きな責任を与え、会社と社員が、多くの場合は、失敗やミスから学び、成長する環境を整える。

■ビジョナリーカンパニー理念

価値観と実践は異なる、価値観は変わらないが、実践は変わるかもしれない。ビジョナリーカンパニーの理念は、利益を超えた価値観と目的意識である。理念は、組織すべての人々の指針となり、活力を与えるものであり、変わらない。

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